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Webセミナー〈人事の基礎〉 〜 人材発掘・登用 〜

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■STEP 3 登用人材の育成

○育成は評価フィードバックから

登用できる人材を育成するには、人事として中長期的な視点で取組む必要がある。そういうお話をすると、
「やはり、人材開発(教育)体系が必要でしょうか?」「(有名)ビジネススクールに行かせたほうがいいでしょうか?」 といった質問を受けることがあります。もちろん、それも大切です。
しかしそれよりも先にやるべきこと、それは今行なわれている評価について、その「フィードバック」を徹底することです。
「そんなこと当たり前!」そう思う方も多いでしょうが、評価を育成の機会だと真に理解し、実行している会社は少ないように思います。
皆さんの会社はどうでしょう?自分の評価結果は給与明細を見て初めて分かる。上司はAやBなどの査定「記号」でしか伝えず、なぜその結果になったのかを説明してくれない…、など思い当たる節はないですか。
それらの行為は結局、「評価は給与や賞与を決める(だけ)のもの」だという認識からくるものです。評価結果をきちんとフィードバックすることは、本人にとっては大切な「気付き」の機会。
それが理解され、フィードバックすることが「当たり前」という風土を作ることが、登用人材を育てるうえでとても重要になります。
○人事異動が育成の「場」の提供

評価フィードバックに加え、育成の「基盤」を作るうえで、もう一つ重要なことがあります。それは人事異動することが「当たり前」だという風土を作ることです。
極端に異動が少ないと組織はどうなるか?異動しないことが当たり前になるので、異動イコール「左遷(させん)」といったマイナスイメージを持ち、新しい環境にチャレンジしようとする人などいなくなります。
強行に無策な異動を課すことが良いというわけではありません。研究開発職など、頻繁な異動が適さないケースもあります。しかし、どこかの組織で誰かが絶えず異動している。
大雑把な言い方になりますが、約5年で全社員が何らか仕事環境が変わる(年間約20%の社員が異動する)程度のペースが、組織が緊張感を失わないためには必要だと思われます。
異動当初は慣れない仕事をするので、誰しも一時的にパフォーマンスは落ちますが、その時期を乗り越えることで成長を実感する。異動は、非常に実践的な育成の「場」であるといえます。
そしてこの経験の繰り返しにより、来るべき「発掘・登用」にリストアップされるような人材が徐々に「備蓄」されていきます。
○「採用」との連動

「分析的な思考力の高い人」を登用したいが見つからないとおっしゃる会社が、新卒採用では「机に向かうより、即行動!」というタイプばかり採用している、といったケースが実際によくあります。
発掘してでも見つけ出したい気持ちは分かりますが、それでは「砂の中から宝石を見つけ出す」ようなもの。でも、どうしてそういうことになるのでしょうか?それは「旬」にこだわり過ぎるからなのです。
「今(旬)の事業を支えてくれる人」という視点で採用をすれば、人材タイプが偏るのは当然。しかし、事業を取り巻く環境は絶えず変化します。その時になって、慌てて探しても社内にはいない。
やはり、「採用」基準」と「発掘・登用」の人材基準とを連動させる、つまり、将来の「発掘・登用」候補を「目利き」して採用し、社内で育成する以外に抜本的な解決策はありません。
その際のキーワードは「変化対応(力)」。上述したように、事業環境が変化しても、それに対応し、「成果の再現性」が期待できる人をどう採用するか、が鍵になります。
パソコンでいうと、ワードやエクセルといった「旬」のソフトばかりに目を奪われず、それらを動かすOS(基本ソフト)をきちんと「目利き」することが重要です。


<人事の基礎 充実度チェック!> 人材発掘・登用〜育成編

セミナーはいかがでしたか?
あなたやあなたの所属する組織の充実度をセルフチェックしてみましょう。

□昇給/賞与、昇格などの評価についての規定・ルールが社内にあり、それに則り評価が
行なわれている。

□評価結果を上司から本人にフィードバックすることが風土として社内に定着している。

□人事異動に対するマイナスイメージが社内にはない。
(異動するのは当たり前という認識を社員が持っている)

□個人の「育成」を意図した異動・配置転換を全社的に実施、同じ職場環境に10年以上いる
という社員は少ない。

□例えば、次世代リーダーに求める能力・資質の一部を採用基準に落とし込むなど、
「発掘・登用」と「採用」との一貫性がとれている。

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