田畑　浩コンサルタントコラム - 初心に帰る大掃除 -| PERSONAL VISION INSTITUTE |-

代表取締役
田畑　浩
　(Hiroshi Tabata)

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■初心に帰る大掃除　(2007/12/28)

年末の大掃除。当社は例年その年の最終出勤日に行っている。
神戸に事務所を構えて5年、そして現在の事務所に入居したのが4年前。
入居以来しっかり掃除をしていない場所がひとつある。それは階段。
当社のオフィスは2階で、歩道に直接面している階段を上って2階の入口へ、という構造になっている。歩道に面しているとはいえ雨もかからない構造なので通常は掃き掃除程度で過ごしていた。

1ヶ月くらい前だろうか、その階段の下段、歩道に近いところに缶コーヒーのシミらしきものがあることに気付いた。歩道に面しているのでおそらく通行人が誤ってこぼしたのだろう。
少しは気になったが放っておいた。だが毎日通る場所なのでやはり見た目もよくないなぁ、と感じ、いっそのこと年末の大掃除の日に階段ごと水で丸洗いしようと、スタッフに棒たわしを買ってきてもらった。

いよいよ大掃除の日。階段は全部で十数段。本当に気になったのはコーヒーのシミがついた一段だけ。
他の部分の見た目はほとんど汚れていなかったのだ。しかしせっかく棒たわしまで買ったんだからと、最上段から一段ずつ順番に水を流しながらこすり洗いを始めた。
やり始めてすぐにびっくり。黒い埃が出るわ出るわ。
「見た目はきれいなのに埃って結構溜まってるもんやなぁ」と思わず2回も声を発してしまった。

階段掃除もひと段落着いて自分の席に着いた。
過去の研修やコンサルティングの資料の整理。一つ一つさっと目を通しながら保管するものと処分するものを分ける。某クライアント向けに作られた当社の得意分野の資料を見ている時に、先ほど階段で発した自分の言葉がふと頭をよぎった。
「見た目はきれいなのに埃が溜まっている・・・」

得意分野なのでいつも自信を持って作っている資料だが、改めてよく読むと表現が現在に合わなかったりクライアントにとって難しすぎたり。ひょっとして専門分野であり当社のノウハウと思い込んでいることに埃が溜まっているかもしれない、と整理の手を止めその資料を見ながらしばらく考え込んでしまった。
今回の大掃除のお陰で、私そして当社の来年の行動目標がひとつ決まった・・・いやこのレベルのことは日常で点検しなくてはいけないこと、かもしれない。
いずれにしても慢心することなく常に刃を研いで、受講者やクライアントにとって理解しやすく使いやすいものにしておかなくては、と改めて初心に帰った大掃除であった。

コラムテーマ：＜徒然＞