田畑 浩
代表取締役
田畑 浩
 (Hiroshi Tabata)

■マネジメント力の筋トレ(42)アンガ―マネジメントと管理職研修-2 (2016/08/18)

前回は、
今春、専門学校の先生を対象及び某企業の支店長を対象に行った
アンガ―マネジメントを軸としたセミナーの概要をお話しました。

今回は、その際に使用した「アンガ―マネジメント診断」のお話を。

弊社は、事業の性質上、組織や人材の状態を客観的に知るために、
様々な適性検査やサーベイツールを所有、開発しています。

例えば、「適性検査CUBIC」(AGP研究所製)は
個人の性格診断と行動特性をはかるモノ。
採用時や組織診断に使用しますし、キャリア開発研修や管理職研修の際、
自己分析に使うケースもあります。

また、「販売スタッフパワーカルテ」(当社製)。
スタッフ一人ひとりの販売行動の特徴把握、
店長にはマネジメントの傾向も把握できるモノで
育成用や適性配置に使います。

そして「自立度診断」(当社製)。
計画、仮説、実行、検証、修正、モチベーションを基軸に、
ビジネス活動のどこに力を入れて、どこが手薄になっているのか。
個人活動や組織傾向を見ます。
仮説は立てるが実行しないとか、実行はするが検証は苦手とか、
印象ではなく、データで出てくるので、
次の打ち手が考えやすいんですね。


こういった各種適性検査は、
研修や個人面談で使う際は、我々にとってはとても頼もしいツールなんです。

その理由は、
「場がとても盛り上がる」から(笑)

人は冷静に見えている人でも
なかなか自分を客観視する機会は少ないものです。
自覚症状が文章でもろに出ているので納得せざるを得ない、とか、
自分は腑に落ちなくても、周囲から「あなたは、そういうところあるある」
とか言われると、渋々でも客観視できる。

本人や会社はもちろんのこと、
講師にとっても有り難いツールが「適性検査」、
と言ってもいいでしょう(笑)

さて冒頭ご説明した「アンガ―マネジメント診断」。
日本アンガ―マネジメント協会が開発したツールで、
1)自分は、どんな価値観をもち何にイライラしやすい人のか?
2)怒りの強度や持続性、頻度の度合いは?
3)人、モノ、自分、怒った時にどれに当たりやすいのか?
を数値化、診断します。

内容の詳細は以前もhttp://www.pvi.jp/column/tabata/no223で説明していますので
全貌は割愛しますが、上記1)の基軸は以下の6つです。

@公明正大…正しさや自分の信念を大切にし、目標に突き進むタイプ
→ マナーは守るべき、悪いことは裁かれるべき、

A博学多才…向上心が強く、物事をやり遂げるタイプ
→ 白黒つけるべき、はっきりすべき、完璧であるべき、

B威風堂々…自分に自信がありリーダー的存在になるタイプ
→ 自分は大切にされるべき、それくらいことはできるべき、

C外柔内剛…穏やかそうに見えて確固たる芯を持っているタイプ
→ 自分のルールに従うべき、自分の思い込みは正しいはず、

D用心堅固…じっくり考えるのが好きで冷静に物事を進めるタイプ
→ 石橋は叩いて渡るべき、人との付き合いは慎重であるべき、

E天真爛漫…好奇心旺盛で自分の思いや主張を素直に表現するタイプ
→ 言いたいことは言うべき、思った通りに行動すべき。

フィードバック帳票は、上記6つの型のうち、
より強く出た傾向の上位2つが掲載されます。

さて、研修を行った専門学校の先生(31名)の傾向は。

@の公明正大が強く出ている人が一番多く16名。
生徒に対して、学校のルールは守るべき!
という傾向が強い方々が多いことが分かります。

その次に多かったのは、
@の真逆?のEの天真爛漫13名。
やはり美容系の学校なので自由な表現をしたいのは
先生も同じなんですね。

また不動産会社の管理職(17名)の傾向は、
Aの威風堂々型が9名、部下にそれくらいのことはできるべき、
の傾向が強く出ました(笑)そして天真爛漫も9名、
言いたいことを言っているんですね。

研修では、傾向別にグループになって頂き、
自分たちが持っている「べき」を確認・共有し、
職場ではどのように対応すべきか、を話し合って頂きました。
主には自分の「べき」の許容範囲を広げる、
その「べき」をオープンにする、等々。

客観データがあると、
要因の共有認識を持ちやすく、
課題解決のポイントが見えやすいので
話し合いにも熱が入ります。

「アンガ―マネジメント診断」をはじめとする各種適性検査、
そしてアンガ―マネジメント研修にご興味のある方は、
お気軽にお問い合わせください。
参考資料をご送付させて頂きます。


※このコラムは2016/7/1発行のメールマガジンを再掲したものです。


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