代表取締役
田畑 浩
(Hiroshi Tabata)
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■マネジメント力の筋トレ(23) 伝わり方を意識する。 (2013/11/28)
先週末、三浦海岸で様々なNGO団体の事務局長の方々を対象に
マネジメントの合宿研修を行いました。
企業研修と異なり皆さん自発的に参加された方々ばかりなので
とても意欲的で前向きな姿勢に、講師側の私もとても刺激を受けました。
中心のテーマは、部下をしっかり見ましょう、
そしてコミュニケーションをとりましょう、
信頼して仕事を任せていきましょう、ということ。
そのためのスキルを一緒に学んでいきました。
そして、夜の部の宴会は研修時よりさらに元気で、
主催者として全員を飽きさせない工夫も随所に見られ、そのパワーに圧倒されました。
国際貢献はこういう方々で支えられていると思うと、とても頼もしく感じた次第です。
そして翌日曜日。
今度はいちボランティアとして、某国大使館やNPO団体主催の
イベントの運営スタッフとして力仕事をしてきました。
首相夫人もメインで参加するという大きなイベントでした。
私の役割は、会場設営。
朝のオープニングイベント、午後からのパネルディスカッション、
そして夜のパーティー会場の設営です。
同じ会場を使うので、それぞれが終了のたびに椅子や机の準備、位置の変更を
しなくてはなりません。
こういうイベントに慣れておられ準備周到なボランティアリーダーの元、
私は、新入社員以来であろう数百名規模の会場設営に、
すがすがしく汗を流しました。
一緒に汗を流したメンバーの中に学生さんもおられました。
ボランティア集合時間が7:30。彼は遠方のため遅れてきました。
風貌も長髪でひょろっとした長身。
聞くと「こんな大規模のボランティアは初めてです。」
よって私の彼への第一印象は、「大丈夫かいな。。。」
(・・・実は私も初めてなので偉そうなことは言えないのですが(苦笑))
ところが、作業が始まると、彼なりに作業効率を考え
「提案があります!こうしてはいかがでしょうか」
と勝手にやらずに皆を巻き込む。
会場で飲み物をこぼした方がおられると、
さっと走ってトイレットペーパーを調達してくる等々
何とも頼もしい若者でした。
「日本の若者も捨てたものではないな!」
会場運営には我々ボランティアへの指示役に、「スタッフ」と呼ばれる管理者もいて
何かあれば、その方々が判断していきます。
設営会場にも数名の「スタッフ」がおられました。
午前中、午後と2回の設営が終わり、
いよいよ会食準備という設営に入りかけた時、
ボランティアリーダーが聞かされていた事前情報とは違うセッティングの仕切りを、
一人の「スタッフ」が仕切り出しました。
「そんなことやったらダメだろ」「これはこっち」
「勝手にやるな、違ったら二度手間になる!」
おそらく何か変更事が本部のほうであったのでしょう。
それは仕方ないこと。
でもそれを知らされていない我々ボランティアにとっては
単に横柄な指示、にしか映らなかった訳です。
そんなやり取りが数回続きました。
300席以上の設営を早朝からやって、
しんどくても前向きに動いていたボランティアの熱は
これで一気に冷めました(笑)
今まで自発的に一生懸命動いていたあの若者も、
動きはピタッと止まりました。
勝手にやったらどうせまた怒られるから・・・と。
問題は、指示した「スタッフ」の言い方や態度。
ボランティアは「スタッフ」の下、とくらいしか思っていなかったのでしょう。
無償で手伝いに来ているボランティアの方々に、
感謝の気持ちを持って接するのが、真の「スタッフ」なのでしょうが、
その「スタッフ」の立ち居振る舞いは、その姿勢は微塵も見せず、
全く逆の振る舞いをした訳です。
目指すゴールは同じはず。
伝わり方ひとつで、熱をもって取り組めるか、否かが決まります。
もちろん熱もって取り組んだほうが成果は上がるに決まっています。
管理職には、伝え方より、伝わり方=相手の受け止め方、の意識が大事、
ということをリアルに学んだ初のボランティア経験でした。
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