田畑 浩
代表取締役
田畑 浩
 (Hiroshi Tabata)

■崖っぷちのホワイトカラー (2018/04/18)

「Wedge」という雑誌、ご存知の方も多いと思います。
ビジネス情報誌として書店やJRの売店で販売され、
新幹線のグリーン車の椅子のポケットに無料配布されている雑誌です。

そして私が思わず読み込んでしまった3月号のタイトルが表題。
『崖っぷちのホワイトカラー』。

一言でいうと、IT、AIがホワイトカラーの仕事を代替する時代が来ているといこと。

いきなり冒頭から、
メガバンクの構造改革、RPA(ロボットによる業務自動化、AI導入等)で、
三菱UFJファイナンシャルグループでは9500名分の業務量削減、
三井住友ファイナンシャルグループで4000名分の業務量削減、
みずほファイナンシャルグループでは自然減も含め、
19000名の人員削減を計画している記事が載っていました。

大手コンサル会社の試算によると、銀行に限らず、
将来的には大企業の本社部門の業務の半分がなくなると予想がされ、
既に経費処理や人事労務手続きにおいてクラウドサービスを導入して、
人事労務にかける時間を3分の一に圧縮した企業もあるとか。

人事労務に限らず、採用業務等も含め、
事務作業や手続き・段取りで動いている担当者や、
会議に出て意見を言うだけ、ハンコを押すだけのホワイトカラーは、
遅かれ早かれ必要なくなる、ということですね。

考えてみると、経営者にとっては、
付加価値の出せないホワイトカラーに月数十万円払うくらいなら、
クラウドサービスやAIに月数十万円払った方が、
何十人分もの仕事をしてくれる、といった計算もしてしまいたくなります。

また、せっかく資格を取ったのに…ではないですが、
2015年に発表された野村総研とオックスフォード大学の共同研究では、
「税理士」は92.5%、「弁理士」は92.1%の確率で、
AIやロボットに代替されるという結果が出たそうです。
また資料作成等、今まで通りに時間をかけている社労士の仕事も
無くなるとも言われています。

逆に、社労士事務所の中には先を読み、
クラウドを導入して、定型処理業務を大幅に減らし、
一人で10数社の担当が限界だったものを、
60社にまで増やせるようになり、
クライアントの相談業務に注力することが可能となり、
売上が三倍になった事務所もある、とのことです。

専門知識に基づいた確かな処理屋さん、から脱皮し、
その部分はAIに任せ、AIが出したデータを
クライアントに分かりやすく理解させるコミュニケーション力や
対応の処方箋が書ける士業の先生は生きていけるということですね。

別に危機感をあおるつもりはないのですが、
世の中の変化に興味が無い、変化に対して自分の殻を破れない、
今の居心地のよさに安住するホワイトカラー・管理職は
AIに飲み込まれることは間違いないでしょう。

そうならない為にはどうすればいいのか?

今までメルマガでお話ししてきたことを真面目に取り組んでさえいれば、
恐らく大丈夫かとは思います(笑)。
また、前述の社労士事務所は大いに参考になる話ですね。

まず、チームのリーダーとしては。
Aiに替わっていい業務とそうでない業務を仕分けする、
要するにチームの中の業務のブラックボックス化を極力なくすこと。

課長は…隣の人は…何をやっているのかわからない、とか
この案件はどこまで進んでいるのかわからない、
この資料は何に為に作っているのかわからないが取りあえず作っている、
という状態をなくし、オープン化、共有化することができれば、
注力すべき課題、ポイントが分かりやすくなりますし、さらには
チームの現時点での成果や個人の貢献度が見えるようになります。

管理職個人としては、今までのスタイルを少し進化させる。
例えば、意思決定のスピードを今までの2分の一以下にする、
等の目標を決める。
そしてその為には何が必要かを考え、順番に行動に移し続けることで、
必要のない(或は社員がやらなくていい)会議、資料、手続き、経費、場所etc.が
見えてくると思います。
それらを整理することで、自然に付加価値を創出する活動中心のチームに
なっていくことと思います。

確かに最近の弊社では、
人事・組織のコンサルティングで入ったクライアント様から、
業務プロセスの整理(担当部門、商材の流れ等、時間軸)や、
責任と権限の在り方の整備をお手伝いする案件も増えています。

実は、それらを押さえておけば、その業務を担うべき人材の空白が見えてきて、
どの様な能力、業務経験を持った人員が何人必要か、が判断できるからです。

そゃりゃそうだ、いずれはやろう…と後回しにしていると、
すぐそこまでAIの波は確実に押し寄せていますので、早めのご準備を。


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