田畑 浩
代表取締役
田畑 浩
 (Hiroshi Tabata)

■菅野投手に学ぶ (2018/12/03)

今年の10月は適性検査の採点、解説依頼をたくさんいただきました。
新卒採用は内定式も終え、落ち着いた時期だと思いますが、
人材不足の昨今、キャリア採用は年中行事として各社、各団体で行われているようです。

弊社への依頼の多くは、面接前の適性検査。
事前に適性検査を実施していただき、弊社から事前にその解説、面接での質問のポイント
をお出しして、採用のご担当者は前もってそれらに目を通して、
面接に臨む、というパターンが定着しています。

より面接の精度を高めるため、そして
入社後の行動予測を立てることをしやすくするためです。

その詳細は、後日に譲るとして。

今回はプロ野球クライマックスシリーズで、
ノーヒットノーランを達成した菅野投手のお話しをネタに。
巨人や野球に興味のない方には申し訳ありませんが、少々お付き合いください。

私が見たテレビ映像は、今年の1月、ハワイで菅野投手を中心に、
巨人の若手投手たちとオリックスの西投手も参加した自主トレーニング中のもの。

菅野投手が丁寧にトレーニング方法や、体の使い方、腕の振り方など、
なぜ必要か、目的を伝えながら、どのように、を教えていました。
もちろん自分自身のトレーニングでもあるので、まさに山本五十六の教え方。
やってみて、やらせてみせて・・・のパターンです。

実は、私が興味深かったのはその場面ではなく、
飲み会で後輩に接しているシーン。

先輩の飲み物が少なくなっていたら、
「追加はどうですか? 次、何を飲まれますか?
食事が少なくなってきたら、次、何を頼まれますか?と、
飲んで食べて話しをしているばかりでなく、
周囲を見渡し、気付いて自分で動け!」という指導。

やっぱり、トレーニング中は丁寧な先輩とはいえ、
アフター5では体育会系やなぁ、、、と一瞬思いました。

が、その次の映像で。
野球以外の場もトレーニングです、との発言。

「???」

菅野投手曰く、
野球以外の日常においても「変化」に気づけないとダメ。
飲み物が減っている、とか食事が減っているというのは「変化」。

野球の現場は「変化」ばかり。例えば、
相手球団が4回裏に円陣を組んだ、恐らくコーチから指示が出たはずだ、
相手バッターが、前の打席よりバットを短く持っている、当てに来るはずだ等。

ちょっとした「変化」に気付けば、こちらも事前に対策が打てるが、
漠然と取り組んでいると、見逃して大きな失点につながることがある、
そして「変化」に気付くことは、普段の生活から習慣づけないとダメです!と。

「ほーっ、なるほど」
この菅野投手の話は、管理職自身の部下に対する気付き、と
部下の変化対応への習慣付け、両方につながる話だなぁ、と思いました。

また、同じチームとはいえライバルになる可能性もあるのに、
なぜそういうことを教えていくか?の問いには、
「個人成績も大切だが、やはりチームで優勝したい!」
強い個人の集団が、常勝軍団を生むことを分かっているんですね。


さらには、一試合に10球、思い通りの納得した球が投げることができれば
9回を完全に抑えることができるとも、話しをしていました。

ノーヒットノーランは、思い通りの球が投げられるトレーニングと、
変化への気付きの賜物、だったんですね。

是非、皆さんの組織、家庭、その他のマネジメントに「気付き」を応用ください。


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