田畑 浩
代表取締役
田畑 浩
 (Hiroshi Tabata)

■経営トップとスタッフ (2002/05/18)

現在、ある外資系商社の年俸制人事制度策定を支援している。
約3ヶ月かけてほぼ制度のフレームから評価・処遇案までが出来上がり、つい先日、 先方の社長へのプレゼンテーションを人事担当マネージャーとともに行なった。

その社長は、穏やかな表情で内容を聞き入り、ポイントポイントで内容を確認、 又は周辺情報を聞いてくる形で非常にスムーズにことが運んだ。
 実は、このプレゼンの前に事前に人事担当マネージャーが社長に内容を伝えていたそうだが、その際に色々なことを聞かれたようで、 その後私にあれも作ってくれ、これも作ってくれと、プレゼン用の追加資料作成を依頼をしてきた。 私にとっては確かに必要だと思う資料と、今さら何を、という資料とがあったのだが、何とか創り上げ、 "そんな細かい人なのか"と緊張してプレゼンに臨んだ経緯がある。
 予定は1時間程度だったが、情報交換と共に、社長の企業への想いや今後の戦略の話で予定の時間を一時間以上もオーバーしてしまった。 私にとっては非常に充実感のあるプレゼンの場だった。

あまり必要ない資料も多くあったことはいうまでもない。
経営トップが、こういう資料が欲しいと言う時は、正しい決断する時に、どうしても比較したいとか全体観から見てどう なのか知りたい、というケースがほとんどだが、取り巻きのスタッフの中にはどういうことに使いたいのかを考えずに 指示指摘された資料を忠実に揃えようとする人もいまだに多い。
その社長は、企業側が従業員と人件費をオペレーションしやすい制度ではなく、ダイナミックに働ける制度を求めてお り、又現在の経営幹部は海外本社からの出向者が大半だが、これらを徐々に減らし、日本人にもっと任せていきた いと、静かだが実感のこもった話し振りで私に接してくれたのである。私自身、もっと早く社長と話をしていれば最適 な資料を準備できたのにと大いに反省した。

経営トップのスタッフは、その理念と戦略の全体観、自分がトップだったら決断する時にどういう見識が必要かを常に持ち、 考え行動すべきだと、改めて感じた次第である。
コラムテーマ:<徒然>
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