高萩　幸男コンサルタントコラム - 「見る」ではなく「観る」 -| PERSONAL VISION INSTITUTE |-

高萩　幸男
　(Yukio Takahagi)

■コラムテーマ別
　+ 面接官のトーク術（79)

■「見る」ではなく「観る」　(2013/12/16)

今年の流行語大賞、その一つである「おもてなし」。
例のポーズとともに、とても印象に残るフレーズですね。

だからというわけではないのですが、この言葉が話題になる前から
ある会社様の「おもてなし」を調査するため
のべ50人近くも販売スタッフのインタビューを実施していました。

ここでその詳細をお伝えできないのは残念ですが
おもてなしの達人たちの話は刺激的で感心することばかり。
面接のヒントもたくさんいただきました。

販売と面接、あまり接点がないように思えますが
相手を「みる」ということでは何も変わらない。

特に、共通するなと感じたのは
相手の様子、仕草という表面上のカタチを「見る」ことから
その内面、この人は一体どんな人だろうとさらに深く「観る」過程。

店に一歩足を踏み入れた瞬間から
身につけているものに始まり、視線、表情、歩くスピード、手の動き
体の傾き、声のトーン…。
普段、何気なく立ち寄るお店で、自分はここまで見られていたのか
丸裸に分析されていたのかと、愕然としました。

「よろしかったらご試着どうぞ！」「何かお探しですか？」
達人たちは、こんなフレーズ死んでも言わない、言いたくないそうです。

お客様が試着したいかどうか、何を探しているのか。
それを察知して、先回りしてこその「おもてなし」。
なるほどと深く頷くとともに
面接もそうだな、そうでなくちゃと改めて気付かされました。

「あなたの長所・短所をお話ししてください！」
こんな質問、死んでもしない、したくないという面接官
残念ながらお会いしたことがありません。

会話の中で、一瞬垣間見える表情の変化
何か言い淀んでいることがありそうな唇の動き。
それらを見逃さない目を持つことが大事ですね。
うつむいて、評価コメント書いている場合じゃないですね。

最後に、面接官にとって明日から役立つノウハウを
達人に教わったことから一つご紹介します。

お客様の服装は、その方の好みを表す最大の情報源ではあるが
それだけで決めつけるのは危険。
特にOLのスーツなどは、会社のドレスコードに従って選んだ
ただの「戦闘服」なので、あまり重視しないそうです。

では一体、達人たちはOLの何を見て、個人の嗜好を知るか？？

TPOで使い分けしづらく、人となりが出やすいもの…。

達人いわく、それは「iPhoneケース」！

面接でのスーツ姿にコロッと騙され
その後、内定者懇談会での変貌ぶりに唖然とする我々面接官にとって
実に、目の覚める着眼点ではありませんか！？（笑）。
（次回に続く）

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