高萩 幸男
高萩 幸男
 (Yukio Takahagi)

■コラムテーマ別
 + 面接官のトーク術(73)
■型破りと形無し (2018/02/26)

最近、続けて模擬面接のお呼びが掛かったのですが
各校とも、先生方の
「姿勢は真っ直ぐ!顔をあげて!」
「声は大きく!ハキハキと!」
という声が響き渡り、思わずこちらの背筋が伸びるほど。

本番に向けて学生を叱咤し、振る舞いの「型」を指導する。
これはこれで大切なことだと思います。

ただ、その指導が行き過ぎると
学生は、型を覚えることに必死で
肝心の面接の中身が薄っぺら。

「私の長所は粘り強さ…」と言ったはずが
続く言葉が見つからず、「以上です」と閉めてしまう、超あっさりな人(笑)
「私がこの仕事を志望する理由は…」と言う割に
「私」の話ではなく、淡々と仕事の説明に終始する人(涙)

面接指導では
振る舞いの型だけでなく
受け答えの型も必要だと痛感しました。

と同時に
「面接官にも型が必要では?」という思いも。

「休日、何をして過ごしますか?」
これは先の模擬面接で、他の面接官が使った質問ですが
聞きながら、自分ならなんて答えるだろうと考えてしまいました。

要は「あなたの性格・志向が知りたい」
ただそれだけの、よくある質問ですが
どうも引っ掛かるんです。

「独りぼっち」の「自由時間」の行動を聞いて
一体何が分かるのか、と。

どうせ聞くなら
「集団内」の「ミッションがある時」の行動を聞かないと
意味がないのでは、と。

これをお読みの皆さんも
一人、プライベートの時の性格と
チーム、仕事中の性格とは、少なからず違うはず。

お見合いなら
「休日、何をして過ごしますか?」で良いですが
面接では、聞き「型」を変えるべき。

私は時々こんな例えを使って質問します。
「サッカーチームには、得点を決めるフォワード(FW)
そのフォワードに絶妙のパスを出すミッドフィルダー(MF)
また失点を防ぐ守りのディフェンダー(DF)がいるよね」

「会社も同じで、どの役割も必要不可欠だけど
あなたはクラスやクラブ活動、アルバイトの時、どの役割が多いかな?
最近のことで具体的に話してもらえますか?」

長ったらしいですが、丁寧に前振りすることで
「得点(成果)に絡む役割にはFW・MF・DFがある」という
理解が進み
「会社とはFWだけを求めているわけではない」という
メッセージが伝わるので
経験的に、話しやすくなる応募者が多いと感じます。

「型破りとは型のある人がやるから型破り
型のない人がやったら、それは形無し(18代 中村勘三郎)」

皆さんは面接官としてどんな型をお持ちですか?


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