高萩 幸男
高萩 幸男
 (Yukio Takahagi)

■コラムテーマ別
 + 面接官のトーク術(79)
■お節介で言い出しっぺ (2018/09/10)

リーダーとは?リーダーシップとは?
100人に問えば、100通りの答えがあると思いますが
私はシンプルにこう考えます。

後を付いてくる人が一人でもいたら
その人はリーダーで
その人に付いていきたい、と思わせるものがリーダーシップ。

だから、ある新人が
「掃除しませんか!」と周りに働きかけ
皆が腰を上げた瞬間、彼は立派なリーダーで
リーダーシップを発揮した、と言える。

名刺に肩書がついたら、リーダーになるわけでも
リーダーシップが発揮できるわけでもない。

先の例で言うと、リーダーになるとは
「どうせ掃除するなら、皆もやったほうがイイ」という
「お節介」を口にする「言い出しっぺ」になること。

ただ世の中には
「お節介」が「大きなお世話」になったり
「言い出しっぺ」が「言うだけで終わる」人がいて
そういう人に限って、スゴイ肩書を持っていて(笑)

だから、私は肩書を鵜呑みにしませんし
だから、皆さんも「ウチの部長はアカンわ」なんて
醒めているかと思えば
面接では「ヨソの部長はスゴイわ」と過大評価する。

いやー、まだまだ肩書はモノを言うようです。

では、肩書だけのリーダーと
真のリーダーの何が違うのか?どう見分けるのか?

これまた100通りの答えがあると思いますが
色々な人を見てきた経験から言うと
真のリーダーに共通する特徴は
報連相とPDCA。

新人でも知っている、この基本の「キ」を
ちゃんとやっている人は
肩書に頼らず、チームを回せている。

ここで言う報連相とは「コミュニケーション(情報共有)」。
今、チームに何が起こっているのか。
誰がどんな仕事を、どのように進めているか。
これをチーム全員が知っている状態をつくること。

「風通しの良い組織」という表現は
まさにこの状態を指していると思います。

同じく、ここで言うPDCAとは「見える化」。
今、チームの目標は何か。
その目標達成に向かって
いつまでに、誰が、何をやるのか。
これをチーム全員が見える状態をつくること。

ドラッカーを読んだことがなくても
ロジカルシンキングは知らなくても
報連相とPDCAをきちんとやればチームは回せる。

そして、私が見た真のリーダーたちは
皆、人への関心が強い有言実行タイプ。
つまり「おせっかい」で「言い出しっぺ」な人たちばかり。

逆に、周りに無関心で行動力に欠けるリーダーや
そのリーダーに進んで付いていくメンバーに
お目にかかったことがありません。

さあ、次の面接では肩書にモノを言わせず
「お節介」で「言い出しっぺ」な人を探しませんか?


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