高萩 幸男
高萩 幸男
 (Yukio Takahagi)

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■“志望動機”って聞く意味あるの? (2017/10/13)

「当社を志望した理由は何ですか?」

面接なんだから“志望動機”を聞くのは当然。
そう、確かにそうですが、最近思うのです。
“志望動機”って、本当に聞く意味あるの、と。

皆さんは、応募者からどんな志望動機が聞きたいですか?

「御社の□□という事業に将来性を感じたからです!」
「御社の○○という仕事にやりがいを感じたからです!」
「御社の△△という理念に共感したからです!」

志望動機は、概ねこの3種類だと思いますが
果たして、これをどう評価したら良いのか。

言ってしまえば、何れの回答も応募者が「感じた」こと。
「感じた」ことに正解も不正解もないわけで
だったら、聞く意味あるの、と思ってしまいます。

まして、働いたことのない学生さんが
「事業・仕事・理念」を語るのを
白々しく思うのは私だけでしょうか。

「イヤイヤ、回答の内容が重要ではなく、その語り口から
志望度を確かめる」
そうおっしゃる方もあると思います。

確かに一理ありますが
「御社の理念に共感しました!第一志望です!」という甘言に
何度も“だまされた”のは私だけでしょうか(笑)

面接という舞台で見せる“演技力”は
うぶな面接官より応募者の方が一枚上手。

ただし、「動機」を質問することに意味がない
とは思いません。

前回「やる気スイッチ」の話をしましたが
「動機」こそが、能力発揮の“起点”
成果創出の“鍵”だと確信しています。

だから聞き方を変える。
「事業・仕事・理念」といった抽象的なテーマで
働いたことのない人に
働いたことのない会社への志望動機を聞くのではなく

「あなたの経験」という具体的なテーマで
直近の、やる気の上がった(下がった)エピソードを聞く。

応募者の内面に深く入っていくのなら
相手にとって
“アウェー”のテーマで「意見を求める」より
“ホーム”のテーマで自ら「話して」もらうのが得策です。

でもでも、どうしても、志望度を確かめたいのであれば
会社説明会の直後に
グループ・ディスカッションを実施してはいかがでしょう?

「自分の会社選びの基準と重なる、今日の説明会の内容」
というテーマで話し合ってもらう。

個別面接より、グループの方が「話す」ムードになりますが
それでも、志望度が低ければ、説明会もうわの空で
“薄ーい”話しかできません。
また、説明会に来る前は志望度が高くても
実際に聞いた内容と選社基準がフィットしなければ
やはり“薄ーい”話しかできないでしょう。

何より
説明会の中身が“薄ーい”と誰も志望してくれないわけで
人事マンにとって
これが最大の「動機付け」になること間違いなしです。


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