今　恒男コンサルタントコラム - 2013年新卒採用戦略立案に向けて -| PERSONAL VISION INSTITUTE |-

今　恒男
　(Tsuneo Ima)

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■2013年新卒採用戦略立案に向けて　(2011/09/09)

9月に入り、秋の気配が少しずつ感じられるようになりました。
内定者の様子に目を配りながらも、次年度の採用戦略を立案しなくてはならない・・・
イベントはなくともやることが結構多い時期ですね。

次年度の採用戦略の検討前に
今年度の検証をまずはやらなければなりません。

&#9332 仮説を立てた通りの質と人数で内定者を確保できたか？
&#9333　仮説を立てた通りの質と人数で母集団を形成できたか？
&#9334 仮説を立てた通りのスケジュール・プロセスで活動をすすめることができたか？
&#9335　仮説を立てた通りの予算の範囲で活動をすすめることができたか？
ここまで振り返りが十分に出来ていれば、
次年度の打ち手も徐々に具体化できるはずです。

検証を十分に行なわずに、目先の対応を考えてしまうのはＮＧです。
例えば
「あまりエントリーが増えなかった」から
　→ 人を増やすため就職サイトのオプションを付ける
「会社説明会の欠席者が多かった」から
　→ 回数を増やす、もしくは予め多めに予約を受け付けておく
などと、結局お金と手間をかけるだけになってしまい、
本質的な課題解決につながりません。

さて、今年度の検証を終えたら、ようやく次年度の検討に。
でも、慌てて就職サイトを決めにかかってはいけません。
採用活動のマーケットは、毎年変動しているのです。
市場動向を把握せずに、投資するビジネスマンなどいないはず。
まずは既成概念を取っ払って、
「就職サイトは必要？」ということから考えてみることも必要です。
高額な費用をかけるのですから、そこは「当たり前」と考えるのではなく、
立ち止まってみるべきではないでしょうか。

この段階では、まず、以下のことについて調べることが必要でしょう。
① 活動の対象となる学生数の変動は？
② 彼ら、彼女らはどんな環境で、どんな教育を受けて育ったのか？
③ 採用活動動向はどのように変化すると予測されるか？
④ 予測される動向の中でも確定要素は何か？

①や②に関して急激な変化は考えられませんが、
毎年同じではありません。
例えば同じ「ゆとり教育世代」であっても、
学習指導要領の改定時期前後では教育内容も変わります。
③に関しては各就職情報会社が立てる来期の予測を参考にすればよいでしょう。
中でも特に今年注意が必要なのは④。大きな変化が考えられます。

ご存知の方も多いと思いますが、
今年3月に日本経団連より公表された「倫理憲章」では、
「広報活動については、卒業・修了学年前年の12月１日以降に開始する」
とされています。
もう少し見ていくと、倫理憲章の参考資料には、
「12月1日より前に行なうことができる活動は、
HPにおける文字や写真、動画などを活用した情報発信、
文書や冊子等の文字情報によるPRなど、
不特定多数に向けたものにとどまる」とあります。

就職情報会社の運営するサイトは倫理憲章と連動しています。
つまり、今年から学生さんからのエントリー（個人情報）の
受付は１２月１日以降からしかできなくなったということです。
4月1日の選考開始日までの間、
最大2ヶ月もエントリー受付期間が短くなってしまいます。

とはいっても、その２ヶ月間ただ待つのではなく、やるべきことはあるはずです。
例えば、
・採用基準の見直し、受け入れを担う社内の共有化を図る。
・自社サイト内の採用ページの充実を図り、就職サイトとの役割を分ける。
・面接官のトレーニングを行ない、面接スキルを向上する。
・学校とのパイプを太くし、就職媒体外の採用ルートを構築する。
・学生さんのキャリア支援に協力し、社会貢献の認知度を高める。
などなど

さて、今年は12月1日までにどんな手を打ちますか？

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