今　恒男コンサルタントコラム - 新卒採用活動の見直し（6）意外な効果 -| PERSONAL VISION INSTITUTE |-

今　恒男
　(Tsuneo Ima)

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■新卒採用活動の見直し（6）意外な効果　(2013/03/22)

採用活動の計画を立てるとき、
説明会や選考については詳細にプランニングするものです。
では、選考の結果を応募者にどのように伝えるか、
事前にプランニングしたことはありますか？

応募者は、説明会や選考を通してその企業への志望を高めていきますが、
意外にも結果連絡の方法が、
その志望度に影響を及ぼすこともあるのです。

ある学生さん曰く、
説明会に行くまでは毎回丁寧に情報提供してくれていたのに、
選考に入ると、結果はいつもあっさりとした一斉メールで送られてくる。
「個人として見てくれているのか、どうしても不安になる」と。

選考が始まる時期になると業務が集中してきますから、
より効率の良い手段に頼る気持ちは分かります。
しかし、それはこちら側の都合で対応の温度差が生じると、
学生さんは企業のスタンスの変化に違和感を覚えてしまう、という訳です。

また別の学生さん曰く、
「結果は2週間以内に合格者へ連絡」と言われ、
来るか来ないかわからない連絡を待たないといけないと思うと、
志望度が高い企業だったはずが、
その時点で「何となく志望度が低下する」のだとか。

学生さんたちの就職活動は日々刻々と動いています。
電話片手に待ちたい気持ちはあっても、
じっと待っている訳にもいかず、
気持ちを切り替えて他の企業へもアプローチしなければなりません。

このように、
しっかりプランニングした説明会や選考などの
いわば採用の本流とはちがう部分で相手の志望度を下げてしまい、
本当に採用したいと思う人物が徐々に離れてしまった・・・。
そんな状況が実は多いのです。

もちろん対応に正解、不正解はありませんが、
企業の考え方や姿勢がはっきり出やすいところでもあります。

ではどのように伝えるべきか。

まずは、「層」ではなく「個」を意識した対応を心がけることです。
出来る限り手間を惜しまず、一人ひとりと向き合い、
次回も高いモチベーションで臨んでもらえるようにすることです。

次に、できるだけ学生さんの「待つ」負担を軽減すること。
志望度を下げない状態を維持することが大切です。

あらかじめ選考のスケジュールだけでなく、
連絡日やおおよその連絡時刻も予め設定しておき、伝えておく。
これは学生さんの先々のスケジュールを押さることにもなり、
他社との日程の重複を回避でき、出席率を上げることにもつながります。

さらには、選考後、結果連絡までの時間は短い方が
次のアクションをお互いに起こしやすいはずです。

「○週間以内に連絡します」としている場合、
その間ずっと検討している訳でないはず。
工夫をして少しでも早く知らせてあげることは出来ないでしょうか。
その工夫は、志望度を高めることにつながるはずです。

足を運ぶ度に志望度を高めていく対応は
いかに学生目線で活動の流れを考えるかで見えてきます。
それはまた、「採用できるはずだった人を逃す」という機会ロスを
なくしていくことにもなるのです。

今一度、考えてみてはいかがでしょうか。

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