今　恒男コンサルタントコラム - 新卒採用活動の見直し（12）　私の会社の魅力は -| PERSONAL VISION INSTITUTE |-

今　恒男
　(Tsuneo Ima)

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■新卒採用活動の見直し（12）　私の会社の魅力は　(2014/02/10)

新入社員研修や内定者研修の講師を担当する際、
必ず初めにたずねることがあります。
「あなたはなぜこの会社への入社を決意したの？」

どんな人でも、就職してみると職場環境や仕事の中身、人間関係や自身の成長など
なかなか全てが自分の思い通りにはならないものです。
では、なぜ皆思い通りにならない中でも頑張っていけるのでしょうか？

自分が決断した事実が何より大きいと私は思っています。
全てが希望通りでないかもしれないけれども
自分がおかれている状態やタイミング、活動を通じて感じたことや人との縁、
様々なことを考えた上で
その時のベストな答えを自ら選択し、決断したはずです。

頑張ろうと思いのスイッチを自らONにできるこの答えを、
入社する日までに再確認させてあげることも
内定者をフォローする大切な役割ではないかと思います。

では、次にこのようにたずねてみるといかがでしょうか。
「あなたが入社した（する）会社の魅力は？」

先日講師を担当した内定者研修で、
グループディスカッションをしてもらったところ
皆が口々に語ったのは
「人事の人がとても親身になって接してくれた」
「面接官が自分のいいところを引きしてくれた」
「社員思いの会社だと人事の人が言っていた」
「企業としての考え方に共感できた」など。

つまり、1つめの問いである「入社を決めた理由」
と変わり映えのしない内容でした。

「皆さんの会社には、それ以上の魅力はないの？」
ディスカッション後、それぞれの内定者に訊いてみると、
「就活時のこと以外自信をもって言えなかった。それ以上のことを聞かれると困ってしまった。」のだそう。
つまり、
内定承諾した時点で企業に対する情報や思いがストップしてしまっており、進化していないのです。
就活を通して得た企業対する情報は限られるにもかかわらず・・・。
もし自分がその企業の担当者だとしたら、この発言はなかなかツライです。

内定者のフォローは「教育研修」の側面があるとともに
採用活動仕上げのプロセスでもあります。
内定者たちを“内定ブルー”の状態にさせず、
自分の選択に自信を持たせてあげることも大切な役割であるのではないでしょうか。

就職活動で見知ったことだけでなく、
その時には見えなかった企業としての本質に
できるだけたくさん触れる機会を設け、
「知った」ことや「聴いた」話を実際に「経験」してもらうことによって
内定者は自分の決断に対する自信をさらに強くするのです。

「内定者たちが胸を張って自分が選んだ会社の魅力を語れるようにする」
この時期に是非していただきたい採用活動としての取り組みです。

皆さんの会社に入社する新入社員の方々に、
「わが社の魅力は？」とたずねると
どのような魅力を挙げてくれるでしょうか？

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