今　恒男コンサルタントコラム - 新卒採用活動の見直し（5）　機会としての会社説明会 -| PERSONAL VISION INSTITUTE |-

今　恒男
　(Tsuneo Ima)

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■新卒採用活動の見直し（5）　機会としての会社説明会　(2013/02/08)

２月に入り、会社説明会が活発に行われています。

会社説明会への参加を選考へすすむための必須条件とされている場合、
参加者の顔触れで採用活動の成否が決まる、と言っていいのではないでしょうか。

企業理念や事業方針に共感し、
事業や仕事内容を理解した学生さんが
ずらりと会社説明会場に集ってくれるとしたら･･･まさに理想のシナリオです。

しかし実際の場合、まだこの段階では、学生さんの多くは資料や就職サイトの
情報をもとに企業研究をしているだけ。理解･共感といった段階ではありません。

さらに、クリック1回で申込みができる就職サイトなどの仕組みを利用する場合、
その手軽さゆえ、ある程度の欠席者を見込まなくてはならない。
申し込み者数は伸びたものの、ふたを開けてみると出席率は低かったというのも
よくある話。

参加してくれた人の志望度が低い。そればかりか出席率も低い。
理想のシナリオとは程遠い状況です。

まずは出席率の低さについて考えてみましょう。
せっかく会社説明会に申し込んでくれた学生さんには、
できることなら100％に近い参加率で
足を運んでもらいたいと思いますよね。

では、学生さんがまだあまりよく知らない会社の説明会に
「ぜひ出席したい」という気持ちになるには
どのようなきっかけが必要なのでしょうか。

「たまたま学内セミナーで、人事の人と話す機会があった」
「担当者の方から個人宛に（つまり一斉送信ではない）
メールが届き、ぜひ行ってみたい気持ちになった」
「エントリー後の対応が、とても丁寧だった」
というような意見をよく耳にします。

そんな小さなことで？とお思いかもしれません。
しかし、 “御社が第一志望”でなくても、
実際、小さな工夫で会社説明会に足を向けさせることはできます。

自らこちらを目指してまっすぐ来てくれている人だけを対象者と
捉えてはいないか、まずは振り返ってみてはいかがでしょう。
「なかなかいい人が採れない」という悩みをお持ちの場合、
「来てくれてからが勝負」と思い込んでいらっしゃることが多いように思います。
ちらりとこちらを見た程度、という学生さんをグイッとこちらに向かせるには？
これまでの思い込みを廃してみることが出席率100％達成に近づけるのです。

次は参加者の志望度の低さという課題。

これも「来てくれたのだから興味をもってくれているはず」という思い込み
があるから、「低い」と思ってしまうのかもしれません。
しかし多くの学生さんにとっては会社説明会に参加するのは「知るため」。
興味を持つ以前の段階なのです。

説明会では、志望度の高い学生さんの志望度を確かなものにするのはもちろん
ですが、会社のことをまだ良く知らない学生さんも意識しましょう。
彼らの志望度を高める材料を提供する場にしなければなりません。
学生は、足を運ぶことで就職サイトやウェブサイトだけでは感じ取れない、
その企業の文化や風土といったものを実感し、惹かれるのです。
こちらから背中を押してあげる、“いいかも”と思えるきっかけを増やして
あげることが大事ではないでしょうか。

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