今　恒男コンサルタントコラム - 新卒採用活動の見直し（13）　新入社員研修を有意義にするために -| PERSONAL VISION INSTITUTE |-

今　恒男
　(Tsuneo Ima)

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■新卒採用活動の見直し（13）　新入社員研修を有意義にするために　(2014/03/20)

ようやくここ数日春らしい気候になってまいりました。
今月末から来月にかけて新入社員研修を予定されている企業様も多いのではないで
しょうか。

景気が好転する気配のせいでしょうか、
今年はこれまで以上にご相談を受ける件数が増え、
私の4月のスケジュールは隙間なく新入社員研修で埋まろうとしています。

新入社員研修は、
学生から社会人へと変わる節目に行われ、
社会で求められる力を身に付ける大切な機会です。
また、人事部内では担当部門が
採用担当から人材育成担当へ移るという企業様も多いのではないでしょうか。

この新入社員研修を成功に導くには
新入社員の目線を意識することが重要だと私は考えています。
「まだ右も左もわからない新入社員なんだから」と彼らの気持ちをスルーして
実施側目線のみで行ってしまうと、
入社早々に新入社員たちが戸惑ってしまい効果も得られない・・・ということになり
かねません。

実際、新入社員はどのような場合に戸惑うのか、
新入社員たちの言い分をいくつか具体的なケースでご紹介します。

＜新入社員が戸惑う新入社員研修のケース＞

①オリンピック型
　参加することに意義がある。
　会社からはとにかく「受けるように」とだけ伝えられ、
　目的や内容について落とし込めていないまま受講してしまうケース

②バーチャル型
　研修で語られることは立派で“おっしゃる通り”なことばかり、
　しかし実際の社会人生活でどのように役に立つのか実感が湧かないケース

③バイキング型
　あれもこれもと盛りだくさんで、
　短期間に消化するのは少々難しいケース

④ 理想追求型
　研修で学び身に付けたことが、職場での実態は異なり、
　「先輩はだれもしていないし、まあいいや」と終ってしまうケース

では、新入社員研修を有意義なものにするには
どのような点を押さえる必要があるのか、
新入社員目線という面からポイントを整理してみましたので、是非参考にしてみてく
ださい。

＜新入社員研修を有意義なものにするためのポイント＞

① 研修を担当する方々にも採用に至る背景や経緯を理解してもらう
　採用に関わった方々だけでなく、新入社員研修に関わる方全てが
　採用の考え方や経緯、個々の特長などを共有しておくことが大切です。

② 一般論だけでなく、自社にとって大切にしたいことを伝える
　特に外部研修の場合は、一般論に終始してしまいがちですが、
　自社ではどのように表現・行動すべきかを伝え理解してもらう時間は必要です。

③ なぜ求められるのか
　「必要だから」とにかく覚えなさい、と頭では「わかる」状態にするのではなく、
　「なぜ」必要かを理解させ、常に行動「できる」ようになるためのトレーニングも
行う。
　
④ 何より本気で向き合い、情熱をもって取り組める
　コンテンツの充実だけを図るのではなく、
　研修にかかわる社員や指導者の振る舞い・伝え方がお手本となりうるかどうかも大
切です。

以上ですが、この4点はこれからでもまだ間に合うポイントです。
是非新入社員たちの目線に立った運営方法で
実施されることをおすすめします。
時には厳しく、時には優しく・・・

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