今　恒男コンサルタントコラム - 新卒採用活動の見直し（2）　どれくらいエネルギーを注いでいますか？ -| PERSONAL VISION INSTITUTE |-

今　恒男
　(Tsuneo Ima)

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■新卒採用活動の見直し（2）　どれくらいエネルギーを注いでいますか？　(2012/10/02)

ある人事担当者を対象にしたセミナーでのこと。
参加者の方々に、どのくらい採用活動にエネルギーをかけているかを尋ねると、
ほぼ全員が「ウチは□□を使っているので○○万円くらい」と採用経費を
答えてくれました。

その内訳は
就職サイト掲載費やイベント参画費用、
説明会や選考の会場費、
適性検査や筆記試験などの採点費用、
自社サイト制作・維持管理費などの合計。
いわば見える費用です。

ところがあるご担当者だけは、
「私のところではそれらの費用はほぼ0円です」と答えるのです。
他のご担当者から驚きの声があがる中、
「でもトータルで考えると、たぶん皆さんと同じくらいかけています」と。

私はこれを聴いて「この方、なかなかやるな！」と感じました。
しかし、同様に聴いていた参加者の方々は
「費用は0円だが、トータルでは同じくらい」
という発言の意味が理解できない様子…。

では皆さん、ここでいう「トータルで考える」とはどういう意味だと思いますか？

目に見える費用をかけていることが
イコール「エネルギーを注いでいる」ということではなく、
目に見えない部分まで含めて「エネルギー」と考える・・・という意味です。
例えば、活動に関わる「マンパワー」などは特に重要な「エネルギー」です。

私は、採用活動を検証する際には、この「エネルギー」の全体像を把握することを
お勧めしています。
そのためには採用経費に加え、これらの「マンパワー」も人件費として
金額に換算するのがよいでしょう。

ではマンパワーとはどのようなものがあると思いますか？

ご担当部門の方々が戦略や計画立案のために考える時間、
採用広報のための取材や原稿執筆時間、
応募者とコミュニケーションを図る時間、
社内調整のための時間、
自社をアピールするための学校訪問などにかける時間

これら以外にも、説明会や面接の運営に関わった方、
先輩社員として応募者の質問に答えた方、
その際の予約対応や受付をされた方など
採用活動に関わった方々が割いた貴重な「時間・手間」の全てを
人件費に置き換えてみてください。

普通こういった「マンパワー」は、採用経費とは違い、
外部の業者などに支払われるものではありませんから、
どうしても検証の目が甘くなってしまいます。

金額に置き換えることで、検証のテーブルに載せ、
その効果を認識することがこの作業の目的です。

多くの応募者が社員と接することをきっかけに志望度を上げ、
入社への大きな決め手としていることを忘れてはいけません。

何とか投資額を増やさずに効果をあげる方法がないか
考えていらっしゃるなら、おすすめしたい方法です。

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